泡盛の可能性を世界に伝えたい! 上級ウェブ解析士 古謝 雄基(こじゃ ゆうき)さん

「仕事とデジタルマーケティングと資格」をテーマに、ウェブ解析士協会会員の働き方を深堀りするインタビュー。83人目は、沖縄で泡盛のブランディングに注力する古謝 雄基(こじゃ ゆうき)さん。独自ブランドの立ち上げからEC運営までを担う古謝さんに、資格取得のメリットをお話いただきました。

(インタビュー:チーフSNSマネージャー 毛利 美佳、編集:ウェブ解析士 ふじねまゆこ)

目次

泡盛の新ブランド立ち上げと、ECサイト運用に注力

――古謝さんはこれまで、様々な企業でDX事業に携わってきたそうですね。

古謝雄基さん(以下、古謝さん): 新卒でカルチャーコンビニエンスクラブ(以下、CCC)に入社し、O2Oサービスの構築や新規事業の開発に関わりました。その後、福岡市の小売DX企業へ転職し、小売分野の顧客体験向上みたいなテーマに取り組んだ経験があります。

子どもができたのを機に沖縄へ戻り、現在は県内最大手の酒類卸業者・南島酒販株式会社でEC事業の運営と商品開発を担当しています。

――デジタルを通じた新しい体験価値へ挑戦されてきたんですね。

古謝さん:そうですね。僕はこれまで、自分の好きなことや楽しいことを軸に仕事を選んできました。エンタメ、お酒も大好きだったので。

キャリアを考えた当時は、デジタルとリアルの両面の経験があったほうがいいなと思っていました。店舗販売とデジタルサービス、どちらにも軸足をシフトできるように。

――お酒の卸売業とのことですが、具体的にどのようなお仕事をされているのでしょうか?

古謝さん:会社の主力事業は沖縄県内の量販店や酒屋、飲食店への酒類卸売で、僕自身は新規事業として沖縄県産の酒類を扱うECサイトを運営しています。

沖縄県の酒類ECサイトとしては後発になるので、競合との差別化を図るために泡盛の新ブランドを広めようと動いているところです。

――商品開発からEC展開まで、まさにデジタルとリアルの両面が求められるお仕事ですね。

古謝さん:弊社は製造部門を持っていないので、協力してくださる製造会社さんと意思疎通を図るためにも、泡盛の製造に関する知識や業界トレンドを学びながら動いています。そのため、今はウェブ解析の仕事よりも、製造開発に関わる仕事のほうが多いですね。

地方DX委員会の活動で各地域を巡るメリット

――上級ウェブ解析士を取得して、お仕事に生かせたことはありましたか?

古謝さん:認定講座の課題を通じて、 現場で起こる複雑な問題をひとつずつ分解し、解決策を考える練習になったと感じています。

加えて、ウェブ解析士協会のコミュニティで知り合った方々から、ウェブ業界の相場感やトレンドなど情報交換ができたことも大きなメリットです。沖縄では出会えない地域のみなさんと会うきっかけになりますし、情報交換も活発に行われていてすごく良かったです。

――古謝さんは、ウェブ解析士協会の活動に参加されているそうですね?

古謝さん:協会の地方DX委員会に所属しています。これは、地域の商工会議所や自治体のDX化推進を後押しする活動です。

地域のさまざまな事業者へ向けて、デジタルツールを活用するセミナーの企画・運営とコミュニティづくりを行っています。

今まで行ったことがない地域へ出かけるのは、すごく楽しいですね。

――協会活動の中で本業に生かせるご経験はありましたか?

古謝さん:もともと出張先の地酒や蒸留酒を集めるのが趣味なので、沖縄では手に入りづらいお酒を探す意味でも役に立っていると感じますね。

目指すは世界に認められる泡盛

――今、注力されていることを教えてください。

古謝さん: 沖縄県のお酒と言えば泡盛ですが、出荷量は年々下がっている状況です。そこで、泡盛自体の普及を視野に、自社商品の開発とブランディング、改善に取り組んでいます。

泡盛は世界から見ればマイナーな存在です。認知度が低いためにゼロスタートでブランディングできる点と、ウイスキーやクラフトジンのブームがピークになっていることから、アーリーアダプターの中では次に来るお酒は泡盛ではないかと言われています。

カクテルで利用されるラム、テキーラと肩を並べるお酒が日本にあることを伝えるため、泡盛の存在と可能性をもっと広めていきたいです。

――それは知りませんでした! 

古謝さん:他にも、泡盛は熟成させて古酒化すると、ウイスキーやブランデーのように熟成による味わいの変化を楽しむことができます。樽などの容器の力を使わずに熟成するのは他の蒸留酒ではない珍しい特徴です。

いろいろな味わい方ができる点も含めて、泡盛の魅力や味わい方をどう広めていこうか、ブランディングを進めているところです。

――今後の展望は?

古謝さん: この戦略の主戦場はECにあると考えています。商品開発にも注力しなくてはいけないけれど、お客様への伝え方も重要です。

デジタルマーケティングは専門のパートナーと協働する予定ですが、ウェブ解析士の知識を活かして丸投げにならないようハンドリングしながら、市場開拓を進めていきたいと考えています。

――非常に心強いですね。最後に、ウェブ解析士の受講を迷われている方に対してメッセージがありましたらお願いします。

古謝さん: ウェブ解析士の難易度に関しては、問題集が解ければほぼ合格できると思います。受かった後に協会へ自ら関わることで、会社とは異なるコミュニティでプロフェッショナルやフリーランスと出会うことができます。

資格を取得した後に活用すると、もっと面白いことができたり、面白い人に会えるきっかけになると思いますよ。

あとがき

ウェブ解析士といえばデジタル上の問題解決をイメージしがちですが、古謝さんの現場に軸足を置いて課題解決したり、人脈を広げたりと、オフラインとのハイブリッドで資格を活用されているお話はとても興味深かったです。

また「丸投げにならないようハンドリング」するという視点は、事業会社内のマーケティング担当者の気づきになったのではないでしょうか。貴重なお話をありがとうございました!(毛利)

関連リンク

沖縄県産酒類専門通販「shimmer」:https://shimmer.okinawa/

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